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第六章 新しい儀式

Auteur: 佐薙真琴
last update Dernière mise à jour: 2025-12-01 17:57:07

 数週間後、深澄は海葬師として新しい儀式を執り行っていた。

 依頼主は、あの鷹臣だった。

 医者の予想よりも早く、鷹臣の体調は悪化した。彼は自分の死期を悟り、深澄に最後の依頼をした。

「俺を、深い場所に送ってくれ」

 鷹臣は病床で言った。

「お前が見つけてくれた場所に」

 深澄は頷いた。

「分かっています。必ず」

 鷹臣は三日後、静かに息を引き取った。

 葬儀の日、深澄は鷹臣の遺体を特殊な繭で包んだ。これは深海の圧力にも耐える素材で作られており、遺体をゆっくりと分解させながら、海の生態系に還していく。

 深澄は蒼鯨に繭を載せ、鷹臣が選んだ場所へと向かった。

 三千メートルの深海。

 かつて「沈黙の庭」があった場所の近く。今はもう珊瑚礁はない。だが、深澄はここを選んだ。

 鷹臣もまた、あの珊瑚礁を見た人間だったから。

 深澄は繭を海に沈めた。

 繭は静かに降下していく。暗闇の中へ、深海の底へ。

 そして、深澄は歌い始めた。

「深き海の底にて、眠りにつく者よ」

 深澄の声が、通信機を通じて蒼真にも聞こえている。

「波の揺籃に抱かれ、夢を見よ」

 蒼真は何も言わなかった。ただ、静かに聞いていた。

「いつかまた、潮が満ちるとき」

 繭が、視界から消えた。

「わたしたちは、光になる」

 深澄は歌い終えた。

 しばらく、沈黙があった。

 やがて、蒼真の声が聞こえた。

「美しい歌だな」

「ええ」

 深澄は微笑んだ。

「大切な歌よ」

 深澄は浮上を始めた。

 だが、その途中で──奇妙なものを見た。

 かつて珊瑚礁があった場所に、小さな光が見えた。

 深澄は蒼鯨を近づけた。

 そこには、新しい珊瑚が育ち始めていた。

 まだ小さい。だが、確かに光っている。

 深澄は息を呑

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